粗大ゴミがいっぱい得られる

なお、門を入った宮殿の広い境内にはゴミ箱は一つも置かれていなかった。
ソウル市内にあるそのほかの宮殿にも入口には必ずゴミ箱が置いであったが、内部に入るとゴミ箱は見あたらなかった。 宮殿の見学に来る韓国の人たちは、公共の場にゴミやタバコの吸殻を投げ捨てることはしないからである。
ゴミは持って帰るか、ゴミ箱に入れて帰る習慣がうらやましいばかりに徹底している。 釜山市内のゴミ箱(国連墓地)釜山市内のゴミ箱(電顕山公園)釜山市のゴミ箱韓国第二の大都市である釜山市にも、道路や公園には多くのゴミ箱が置かれている。

これらのゴミ箱のほとんどが、ソウル市で見たゴミ箱と同じようにステンレス製の堅牢で美しいものである。 なお、公園などに置かれているゴミ箱は、ほとんどが可燃ゴミと不燃ゴミに分けるようになっており、ゴミの回収が容易な構造になっている。
北京市のゴミ箱中国の首都・北京市内の歩道や広場で見かけたかなり大きい陶製のゴミ箱には、横に「果皮箱」と書いであった。 果物の皮を入れる箱のことと思われるが、『中日辞典』(小学館)には、「果皮箱」はゴミ箱のことと記されている。
広い国土を擁している中国では北から南にかけて寒帯、温帯、熱帯で取れるさまざまな種類の果物を産出している。 特に生産量が多いリンゴは温帯の北側地域で、ミカンは温帯の南側地域で、ナシとブドウは気候帯にとらわれない広い範囲で、バナナは温帯地域でたくさん生産されている。
したがって、北京市内にはこれらの果物を道端で売っている露庖がたくさんあり、値段も日本に比べると極めて安く、市民は好んで果物を食べるから、これらの果物の皮が生活ゴミに通じても別に不思議はない。 なお、市中の街路の歩道上に置いであった「果皮箱」の中を覗いてみると、なかに入っていたのは包み紙に使ったと思われる新聞紙、タバコや菓子の空き袋と空き箱、ジュースの空き缶、飲料水が入っていたと思われるゴミ箱を見直そう空きペットボトルなどのゴミのほうが多かったが、ミカンやバナナの皮もわずかに混じっていた。
済南市のゴミ箱中国山東省の省都・済南市にある済南国際空港前の広場に、「衛生箱」と書かれた鉄板製の大きなゴミ箱が置い北京市内のゴミ箱であった。 また、市内の街路の歩道には、「果売箱」と書かれた可愛いパンダの像を象った陶製のどっしりしたゴミ箱が多く自についた。
いずれもゴミの投入口は極めて小さくて、拳が入るくらいであるから、大きいゴミは入らない。 なお、中国では「売」は殻を意味する漢字であるから、北京市で見た「果皮箱」と同じように、「果売箱」は果物の皮を入れるゴミ箱を意味している。
杭州市、無錫市、蘇州市のゴミ箱商用で中国旅行に行かれた、私と同じ宇部ロータリークラブの会員である大谷幸雄氏から、華中にある漸江省の省都・杭州市と江蘇省の無錫市および蘇州市内で撮影されたゴミ箱の写真をいただいた。 杭州市内の公園で撮影されたゴミ箱の横には園文局と書かれているから、公園の管理部署が設置したゴミ箱と思われる。

このゴミ箱はプラスチック製であって、下部に移動用の小さなキャスターが付いている機能的なゴミ箱である。 この種のゴミ箱は、香港や東南アジアの大都市ではしばしば見かけるが、中国のほかの都市では余り見ることがなかった近代的なゴミ箱であるが、中国の風土に合ったゴミ箱かどうかは別である。
「無錫旅情」の歌で有名になった無錫市内で撮影された金属製の大きい角形のゴミ箱には、横面に清潔(略字)器と記されている。 街を清潔にするためのゴミ箱という意味であろう。
また、別のゴミ箱は美しいステンレス製のもので、中国では珍しいゴミ箱である。 また、「蘇州夜曲」 で日本にも紹介されたことがある、江蘇省の省都・南京市に近い蘇州市で撮影されたゴミ箱は陶製であって、上部にある獅子の口からゴミを入れるようになっており、下部には「講究衛生(公衆衛生)は市民すべての責任である」と記されている。
広州市、桂林市のゴミ箱広東省の省都・広州市は、華南最大の都市であり、毎年春と秋の二回、市内で広州交易会が開催されて世界各国から多数のバイヤーが集まってくる中国の貿易拠点として栄えている町である。 それが妙なことに、広州市は市内の美化には特に力を入れているらしく、市街はよく清掃されており、市内の街路の歩道にたくさんのゴミ箱が置かれているのをみたが、いずれもよく管理されていた。
また、中国の華南(南部)広西チワン自治区の桂林市で見たゴミ箱には、「講文明講衛生」と書かれていた。 ゴミのポイ捨てをなくして、清潔で文化的な街づくりを目指しているのであろう。
別のゴミ箱は獅子を模したものであった。 中国奥地ならではの、ゴミ箱のデザインであろうか。
一九九七年七月にイギリスから中国に返還された香港市(特別行政区)では、前にも述べたように市街の歩道や広場、観光地の路傍などに、香港特別行政区のマ−クである紫剤花(ハナズオウ)の絵が描かれた、薄紫色で円筒形のプラスチック製ゴミ箱が多数設置されている。 このゴミ箱は、返還される前から市内の各所に置かれていたものであって、前にも述べたように、返還直前につくられた香港市政総署(市政局)の環境衛生に関する資料によれば、市内には一万三OO個置かれていることになっている。
したがって、香港市の街路の美化はゴミ箱によって保たれているといっても過言ではあるまいが、香港市内にあるこれだけの数のゴミ箱に入っているゴミの回収は市政局にとっても容易ではなかろう。 市内の随所で、特に九龍地区の繁華街に置かれているゴミ箱から、ゴミが道路にあふれ出ているのを見かけたが、ゴミ箱の数が多いので市政局のゴミの回収が間に合わないのではないかと推察される。

このほかにも、香港島の湾仔地区に中国返還を記念して造られた壮大なコンベンションホ−ルの前庭には、社大な建物に相応しいコンクリート製のゴミ箱がいくつか並んでいたが、このゴミ箱はほかの場所では見られなかった。 また、九龍地区にある九龍公圏内の通路には、市政局のマ−クが描かれた黄色のプラスチック製ゴミ箱がたくさん置かれていた。
香港島の南岸にある浅水湾は、香港で一番有名な海水浴場であるが、年間を通して温かいこの島では、海水裕客でにぎわっている。 白く長い砂浜に市政局のマ−クが付いた赤いゴミ箱が約七O個、整然と並んで置かれていた。
ゴミ箱の内側には回収を容易にするために黒いポリ袋が入れてあり、外側にはタバコの吸殻入れも付いている。 九龍公園のゴミ箱香港特別行政区内に多いゴミ箱香港島の浅水湾にあるゴミ箱コンペンションホール前庭のゴミ箱シンガポールのゴミ箱シンガポールの中心街を五OOm以上続いているオ−チャ−ド通りの歩道の上には、約一Om間隔でゴミ箱が並んでいる。
黒い天蓋の付いた灰色の金属製のゴミ箱であるが、ゴミ箱はよく清掃されていて臭いもなく、ゴミ箱からあふれたゴミも見当たらない。 シンガポールでは、街中の道路のほかに市内や美しい海岸沿いにある公園には、必ずたくさんのゴミ箱が置かれている。
これらのゴミ箱は赤や黒、黄、白、緑と色といずれも色とりどりであり、その形もさまざまであるが、ゴミ箱も実によく管理されている。


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